毎日欠かさず行っている歯磨きですが、「本当に正しいやり方ができているのかな?」と不安に思ったことはありませんか。
実は、多くの方が自己流の歯磨きを続けており、磨き残しにつながっているケースもあります。
ここでは正しい歯磨きの仕方や順番、かけるべき時間、そしてよくある間違いについて詳しく解説します。
目次
■正しい歯磨きの基本
◎歯ブラシの持ち方
歯磨きは力任せに行うものではありません。
強すぎる力は歯肉を傷つけ、歯の根元が削れてしまう「くさび状欠損」や「知覚過敏」の原因になります。
そこで大切なのが歯ブラシの持ち方です。
鉛筆を持つように軽く握るペングリップを意識すると、力が分散されて余計な圧力をかけずに歯磨きを行えます。
反対に、グーで握るパームグリップは力が入りやすく、知らないうちに歯や歯肉にダメージを与えることがあるので注意が必要です。
◎歯ブラシの角度
ただ歯に直角に当ててゴシゴシするだけでは、実は歯垢(プラーク)の多くが取りきれていません。
特に歯周病予防の観点では、歯と歯肉の境目にある歯周ポケットの清掃が重要です。
毛先を45度の角度で当て、小刻みに振動させるように動かすことで、ポケットの中の汚れをかき出しやすくなります。
◎磨く順番を決める
「今日は奥歯から」「昨日は前歯から」とバラバラに磨く習慣があると、どうしても磨き残しのムラが出てしまいます。
効率よく磨くためにはルーティーンを決めるのがコツです。例えば、右上奥→右上前歯→左上奥→左下奥→左下前歯→右下奥といった流れを毎回守るだけでも、磨き忘れが格段に減ります。
■歯磨きにかける時間の目安
◎理想は3分以上
3分以上しっかり磨くことで8〜9割程度までプラークを落とすことが可能になります。
歯並びが複雑な人や矯正装置を付けている人は、5分ほどかけるのがおすすめです。
◎時間を確保する工夫
忙しくて長く磨けないという方は、時間を可視化すると続けやすくなります。
例えばスマートフォンのタイマーで3分測る、歯磨き専用アプリを使う、好きな曲を1曲流し終わるまで磨くなど、自分に合った方法で習慣化しましょう。
◎歯ブラシの選び方に迷った時は
基本的には、かたさは普通ややわらかめ、ヘッドの大きさはやや小さめを選ぶと良いです。
小回りがききやすく、効率的に汚れを落とすことができます。
歯肉の状態や年齢によっても変わりますので、分からない場合は歯科医院で相談してみましょう。
■フロスや歯間ブラシを取り入れる
◎フロスで歯と歯の間を清掃
むし歯がよく発生する場所のひとつが、歯と歯の間です。
ここは歯ブラシの毛先が届きにくく、放置すると小さなむし歯が進行して気づかないうちに神経まで達してしまうこともあります。
デンタルフロスを毎日の習慣に取り入れることで、歯間のむし歯を大幅に減らすことができます。
◎歯間ブラシは年齢とともに必須に
加齢や歯周病の進行によって歯肉が下がると、歯と歯の間の隙間が大きくなりやすくなります。
このスペースにはフロスではなく歯間ブラシが有効です。
ポイントはサイズ選びで、大きすぎると歯肉を傷つけ、小さすぎると十分に清掃できません。
歯科医院で相談し、自分に合ったサイズを知っておくことが重要です。
フロスや歯間ブラシを使うことで、汚れの9割以上を落とすことができるようになります。
【歯磨きの正しいやり方を知るのが大切】
毎日の歯磨きはただ磨くのではなく、正しいやり方を意識することが大切です。
歯ブラシは鉛筆持ちで、歯と歯肉の境目に45度で当て、時間は3分以上、順番を決めて磨き残しを防ぐようにしましょう。
フロスや歯間ブラシで歯間の清掃も忘れないようにして、歯科医院で自分に合った指導を受けるとさらに効果的です。