歯医者で泣く・怖がる子供への対処法と受診前から当日の声かけの工夫|川崎の歯科・皮膚科|川崎駅D&Dクリニック歯科皮膚科

〒210-0007
神奈川県川崎市川崎区駅前本町10-1
MEFULL川崎2F

トピックス TOPICS

歯医者で泣く・怖がる子供への対処法と受診前から当日の声かけの工夫

歯医者で泣く・怖がる子供への対処法と受診前から当日の声かけの工夫

目次

歯医者を怖がる子供には、納得と関係づくりを優先した対応を


歯医者で泣くお子さんには、むりに処置を終わらせるより、説明と道具にさわる体験を重ねて本人がなっとくし、次も通える関係をつくることが基本です。この記事では、前に受けた注射などの体験をふまえた家での声かけ、予約のときに伝えたいこと、当日の付き添い方、早めに相談したい症状の目安をまとめます。


この記事の要点まとめ


  • 泣くうらには、この先どうなるか分からない不安や、前にこわかった思い出があります。治療をいそがず、説明を聞いたり道具にさわったりする機会を重ねます。
  • 歯医者に行く前は、することを短く伝えます。こわさをうち消さず、予約のときに前のようすや歯のようすを伝えます。
  • 当日は気持ちを受けとめて、どう進めるかを相談します。痛み・腫れ・けががあれば早めに歯医者さんへ連絡します。

子供が歯医者で泣いたり怖がったりするのはなぜ?受診で目指したいことは?


お子さんが歯医者さんでこわがるのは、何をされるか分からない不安や、前に病院でつらかった思い出がもとになっていることが多いです。受診でめざしたいのは、その日に治療を終えることではなく、本人がなっとくして次につながる体験をすることです。


予防接種で体を押さえられた記憶が、診療台への怖さにつながることも


注射の痛みや体を押さえられたこと、この先どうなるか分からないこと、道具の音や見た目などは、診療台に座る前から泣いてしまう理由になることがあります。こわがるのは性格や甘えではなく、自分の体を守ろうとする自然な反応です。


親御さんが焦りから叱ったり強く促したりすると、かえって恐怖心が強まり、歯科恐怖症につながるおそれがあります。前回強く促してしまったとしてもご自身を責める必要はありませんので、次回から関わり方を少しずつ変えていきましょう。


泣きやませることより、次も通える関係づくりを


当院では、初診のお子さんには器具に触れる体験と説明を通じて納得してもらうことを重視し、次回以降も通える関係づくりまで診療の目的に含めております。「その日に口を開けられたか」だけで受診の成果を捉える必要はありません。


お子さん本人の理解が少しずつ積み重なることが、「悪くなってから治す」のではなく「むし歯にしない」予防や、生涯のお口の健康を支える基盤につながります。家庭での声かけ、予約時の情報共有、当日の付き添いも、すべてこの関係づくりにつなげて考えてまいります。


受診前の家庭では、どんな言葉で歯医者のことを伝えればいい?

受診前の家庭では、どんな言葉で歯医者のことを伝えればいい?

受診前の家庭では、「何をするのか」を短く、うそをつかずに伝え、お子さんの怖さを否定しない言葉を選ぶことが基本です。歯医者ごっこや絵本などで歯科医院の雰囲気に親しんでおく準備も役立ちます。


受診前の声かけは、子供の理解に合わせて短く伝える


当院では、お子さんのご年齢や成長段階に合わせて検査・治療方法を選択するだけでなく、コミュニケーションも重視して診療を行っております。


ご家庭でも、年齢だけで伝え方を決めるのではなく、その子が理解できる言葉の長さや量に合わせて、短くシンプルに伝えることが大切です。


前日・出発前・待合室で使える、うそや脅しにならない一言


長い説得や繰り返しの念押しは、かえって不安を高めることがあります。場面ごとに見通しを持てる短い言葉を選びましょう。


  • 前の日:「あしたは歯をかぞえてもらいに行くよ」と、することをひとことで伝える
  • 出かける前:「こわかったら先生に言っていいよ」と、気持ちを出してよいことを伝える
  • 待合室:「お名前がよばれたら、いっしょにお部屋に入ろうね」と、すぐあとの流れだけを伝える

「何もしないよ」「泣いたら痛くされるよ」を避けたい理由


「何もしないよ」と言えば素直に行ってくれると考えがちですが、実際にお口を見るなどの対応が必要になった際、親御さんの言葉まで信じにくくなるおそれがあります。「泣いたら注射してもらうよ」といった脅しや、「痛くない」と言い切る表現、ほかのお子さんと比べる言葉も避けたい表現です。


ごほうびで釣るのではなく、「お口の中を鏡で見てもらうよ」のように、実際に行う動作へ置き換えて伝える工夫をおすすめします。


初診では器具に触れる体験と説明を大切にする


当院では、初めて来院されるお子さんには丁寧で優しいコミュニケーションを行い、治療器具に触れてもらいながら治療の説明を行っております。


そのためご家庭では、「何もしない」と約束するのではなく、「歯科医院で道具を見せてもらって、触ってみようね」と伝えておく準備をご提案いたします。


予約時や当日、親御さんは医院に何を伝え、泣いたらどう付き添えばいい?


予約のときに、前に泣いたときのようすや歯のぐあい、付き添いの事情を伝えておくと、当日どう進めるかを歯医者さんと相談しやすくなります。当日に泣いたときは、しかって急がせるより、お子さんの気持ちを代わりに伝えて、進め方を相談しましょう。


予約時に伝えたい「泣き始めた場面」と奥歯の違和感などの症状


予約の際には、過去の受診状況とお口の状態を事前に共有しておくとスムーズです。


  • 前回どこで泣きはじめたか(部屋に入るとき、椅子に座ったとき、道具を見たときなど)
  • 予防接種などで体を押さえられたことがあるか、苦手な音やさわられ方
  • 気になっている歯のようす(いつから、どの歯がいたい・へんな感じがするか)
  • はじめは説明や練習を中心にできるか、途中でひと休みできるかといった、たずねておきたいこと

親子で入れる診療室と、予約時に確認したい付き添いの条件


当院では、お子さんがリラックスできるよう親御さんと一緒に入れる広い診療室を用意し、親子での受診に対応しております。JR川崎駅・京急川崎駅から徒歩1分の場所にあり、ご家族で通いやすい環境を整えております。


なお、下のお子さんを連れての来院や、抱っこでの付き添いなど個別の事情については、対応できるかどうかや付き添い方のルールが医院によって異なります。予約時にあらかじめ歯科医院へ確認しておくとスムーズです。


当日に泣いたときは、本人の気持ちを伝えて進め方を相談する


当院では、親御さんの理解だけでなく、お子さん本人が納得したうえで治療を受けることを大切にしております。そのため、親御さんが強く促して口を開けさせることだけを対処法にする必要はありません。


当日に泣き出したときは、叱らずに「怖いんだね」と気持ちを受け止め、本人が何を怖がっているかを歯科医師へ伝えてください。休憩を挟むか、その日はどこまで進めるかを歯科医師と相談して決めていきます。帰宅後は、診療室に入れたことや椅子に座れたことなど、頑張れた過程そのものを認めて褒めてあげましょう。


慣れるまで待ってもいい?早めに歯医者へ相談したい症状は?


定期検診や予防が目的なら慣れることを優先しやすい一方、痛みや腫れ、歯をぶつけたといった症状があるときは、先延ばしにせず早めに歯科医院へ相談する必要があります。


ポイント

症状がない予防受診は「慣れる練習」を優先できますが、痛み・腫れ・違和感が続く場合は、怖がっていても早めに連絡して進め方を相談しましょう。


定期検診や予防が目的なら、慣れることを優先しやすい


痛みや腫れなどの症状がなく、定期チェックやフッ素塗布、シーラントといった予防が目的であれば、診療室に入る、椅子に座る、器具に触れるといった段階を踏んで慣れることを優先しやすくなります。


「悪くなってから治す」より「悪くならないように守る」予防の観点からも、症状が出る前に通う習慣をつくることは大切です。なお、慣れるための受診の具体的な内容や、初診料・検査などの費用、保険適用の範囲は医療機関によって異なるため、事前に歯科医院へご確認ください。


痛み・腫れ・ぶつけた歯は、怖がっていても早めに相談を


次のような症状がある場合は、慣れるまで待たずに早めの相談が必要です。


受診の目安具体的な状態・症状の例
早めに相談したい症状歯ぐきが腫れて痛い、口内の腫れ、夜も続く痛み、食事を嫌がる、転んで歯をぶつけた・欠けた、奥歯の違和感が続く
慣れることを優先しやすい状態痛みや腫れがなく、定期検診・フッ素塗布・歯並びや仕上げ磨きの相談などが目的の場合

また、2週間たっても治らない口内炎や、口の中にいつもとちがうところがあるときは、専門の医師にみてもらうことがすすめられています1。お子さんが言う「奥歯がへんな感じ」は家で見分けるのがむずかしいため、予約のときに必ずお伝えください。


怖さが強いときに相談できる笑気麻酔


当院では、歯科治療を怖がるお子さんには、鼻から吸入する笑気麻酔を用いて、不安や緊張、治療中の恐怖心や痛みの軽減を図っております。意識がある状態でリラックスを促す方法ですが、すべてのお子さんに使えるわけではなく、症状や年齢に応じた判断が必要です。


笑気麻酔は、一度使えば次から使わなくてよくなるものではなく、使うかどうかはその日の処置ごとに決めます。使う時間や費用、保険が使えるかどうかは医療機関によって異なります。当院の費用や使えるかどうか、慣れるための受診との組み合わせ方は、診察のうえでご案内いたします。


まずはお子さんの気持ちとお口の状態を一緒に確かめながら進め方を考えてまいりますので、お気軽にご相談ください。


よくある質問


Q1. 慣れるための練習だけで診察が終わった場合、費用はどのくらいかかりますか?


A. 練習だけで終わった場合に保険が使えるか、自費の相談料になるかは医療機関によって異なります。診療台に座る練習やお口の中の確認をした場合は健康保険の初診料などがかかることがあり、自治体の子どもの医療費助成の対象となる場合もあります。実際の費用は、受診前に歯科医院へおたずねください。


Q2. むし歯の治療が遅れると、どんなサインが出ますか?


A. はじめのうちは痛みなどが出ないことが多いものの、進むと痛みが出て、歯の中の神経まで届くと強い痛みになったり、体に細菌が広がったりすることもあります2。食事の片側噛みや、仕上げ磨きを急に嫌がる変化も手がかりになります。


Q3. お口ぽかんや歯並びのクセも、小児歯科で一緒に相談できますか?


A. 相談可能です。いつも口が開いている「お口ぽかん」などの背景には、口のまわりの筋肉の育ちが十分でないことがあり、歯並びや体の健康によくない影響が出ることがあります3。当院では、むし歯予防だけでなく、お口の発育に影響するクセへの指導や口腔筋機能療法(MFT:お口周りの筋肉のトレーニング)にも対応しておりますので、定期検診の際にお声がけください。


参考文献


1. 日本耳鼻咽喉科学会「舌がん・口腔がんとは? | 舌がん・口腔がん 何科を受診すればいいの?」 https://www.jibika.or.jp/owned/oral_cancer/about.html

2. むし歯 – 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020. https://www.jda.or.jp/park/trouble/index02.html

3. 口腔機能発達不全症について/光市. https://www.city.hikari.lg.jp/soshiki/6/kenko/kosodate/koushinheisa/index.html


山口 光祐

歯科医師


川崎駅D&Dクリニック歯科皮膚科

院長

山口 光祐

▶ 監修者プロフィール

経歴
日本歯科大学新潟生命歯学部 卒業
日本歯科大学大学院生命歯学研究科卒業 博士号(歯学)取得
厚木市 上杉歯科医院 勤務
横浜市 あざみ野青葉デンタルクリニック 勤務
川崎駅D&Dクリニック歯科皮膚科 開業
資格・所属学会
日本歯周病学会
日本口腔インプラント学会会員
日本歯内療法学会会員
日本顕微鏡歯科学会会員
日本顎咬合学会会員
歯科基礎医学会会員
日本睡眠学会会員